小学生、中学生、高校生ぐらいのいわゆるYouTubeキッズが「YouTubeでゲーム配信をして稼ぎたい!」と配信者(実況者)に憧れて、動画のアップロードに挑戦する例が増えています。この記事では、YouTubeのゲーム配信者は儲かるのか、Twitch(ツイッチ)、OPEN REC(オープンレック)との比較なども交えながら現状をまとめてみようと思います。
配信者(実況者)は広告収入でどれぐらい儲かる?
YouTubeで人気のゲーム実況者と言えば、兄者弟者さんや、おついちさん、KUNさん、などがいますね。彼らはゲームをプレイする動画をYouTubeにアップロードし、再生されるときに流れる広告収入で利益をあげています。2019年現在、ゲーム実況動画での広告収入は、再生数×0.05円〜0.2円前後のチャンネルが多く、0.1円ぐらいが平均だと言われています。10万再生で1万円ぐらいの収入が得られるという計算になりますね。
最近はゲーム実況が本職でないYouTuberも自身が顔出ししている動画をアップロードする「実写チャンネル」に加えて、ゲーム実況動画をのみを上げる「ゲーム実況チャンネル」を作る例も増えており、HIKAKINさんやヒカルさん、ラファエルさんなどもゲーム実況チャンネルを作っています。
収益化の基準はチャンネル登録者1000人、動画再生時間4000時間
YouTubeにアップロードした動画に広告をつけるには、YouTubeの「収益化プログラムの審査」というものを申請し、その審査に通らなければいけません。2019年1月時点で、この審査を受けるための基準はチャンネル登録者が1000人以上、かつ動画の総再生時間は4000時間となっており、上記の条件を2つとも満たしていなければ動画に広告をつけることはできません。
また、YouTubeでは広告収益の他にスーパーチャット、メンバーシップ(月額課金制)という方法でもお金を稼ぐことができますが、この2つのシステムも収益化の審査が通ったチャンネルでなければ利用できません。もう一つ注意したい点は、新しくチャンネルを設立した場合は、その新しいチャンネルも収益化プログラムの審査に合格しないと広告収入などは得られません。つまり、チャンネルがBAN(利用停止)されたりしてしまった場合は、新しくチャンネルを作ってもう一度審査基準を満たした上で申請を行わなければならないのです。
現在YouTubeで配信されるアドセンスの広告は、クリック数や再生回数に応じて収益が分配されていますが、現在はサブスクリプション収入という新しい報酬形態も導入されています。この報酬形態が導入された背景には、YouTube Premium(ユーチューブプレミアム)という有料課金制度を利用すると、広告無しで動画が見られるようになるというシステムが本格的にスタートしたことが関係しています。
今までYouTubeのクリエイターは動画につけられる広告で収入を得ていましたが、プレミアムプランを利用するユーザーが増えると、広告収入は減ってしまいます。そこで、YouTube側は動画の視聴回数や視聴時間に応じて「サブスクリプション収入」という報酬をクリエイターに分配することにしたのです。
メンバーシップ(スポンサー登録)とスーパーチャット(投げ銭)について
前述の通り、収益化プログラムの審査に通ったチャンネルではメンバーシップ(スポンサー登録)とスーパーチャット(投げ銭)という機能が利用できます。この2つのシステムは、主にYouTubeライブの機能を使っている実況者に利用されています。
メンバーシップ
メンバーシップ機能は、チャンネルの視聴者に月額490円の課金をしてもらい、そのお金の一部を収益として受け取ることができるというものです。手数料を差し引くと1人のメンバー登録で300円ちょっとが手元に残りますが、自分の動画を気に入ってもらって多くの視聴者にメンバー登録をしてもらえば、安定した収益が見込めるようになります。
メンバー登録をした視聴者は、ライブ配信時でコメントを投稿した際に自分の名前の色が変わって目立つようになったり、メンバーであることを示すバッジが名前の横についたり、チャンネル運営者が用意したオリジナルのスタンプが利用できたりするという特典が利用可能になります。
スーパーチャット
スーパーチャットは、いわゆる投げ銭のシステムで、100円からMAX5万円まで任意の金額を設定できます。200円以上のスーパーチャットでは、目立つようにコメントが表示され、金額に応じてそのコメントが一定時間ライブの配信のコメント欄に固定表示されます。スーパーチャットでの投げ銭では、元の金額から3割程度が手数料としてGoogle側に差し引かれて配信者の収益となります。1000円のスーパーチャットで700円ぐらいもらえるという計算ですね。
OPEN REC(オープンレック)、Twitch(ツイッチ)との比較
ゲーム実況者の中にはオープンレックやツイッチをメインに活動している人もいます。これらのプラットフォームでも、配信者は投げ銭などの機能で収益を受け取ることが可能です。
オープンレックのエールは手数料が高い
オープンレックには「エール」という名称の投げ銭機能がありますが、実際に配信者が収益として受け取る前に7割前後の手数料が運営に取られてしまいます。つまり、1000円分のエールをもらっても、配信者の手元には300円前後のお金しか届かないという手数料設定です。
また、オープンレックでの配信を収益化する場合には、配信者自身が「プレミアム会員」という月額課金制のサービスに登録した上で審査を受けなければなりません。プレミアム会員の価格はウェブブラウザから行うのが最安値で、月額540円です。エールを受け取るためにはこのプレミアム会員の登録料も毎月支払い続けなければいけないという点に注意してください。
YouTubeと比較すると手数料も高く、YouTubeはチャンネルの維持費もかかるため、最近はオープンレックからYouTubeに配信プラットフォームを移行する配信者も多くなっていますが、オープンレック側に依頼されて定期的にライブ配信を行なっている有名実況者も少なくありません。
ツイッチは購読(サブスクライブ)のシステムが便利
ツイッチは特にFPSなど競技性の高いゲームを好む配信者が多く、ツイッチと専属契約を結んで配信を行なっているストリーマーも少なくありません。日本よりも海外での人気が高いイメージがあります。ツイッチでは、bit(ビット)というポイントを投げ銭として受け取った後換金できたり、月額課金制の購読(サブスクライブ)の機能で収益を上げている配信者が多くいます。
また、アフィリエイトプログラムに参加すると、自分の配信を見ていた人がそのゲームを気になって購入した場合に紹介料がもらえるという機能もあり、このシステムで大きな収益を上げているプロゲーマーも少なくありません。
専業は大変。継続が大切
プロゲーマーぐらいの実力があっても、ゲームの実況動画だけで食べていくのは中々難しいという現状があり、ゲーム配信だけで生計を立てていくというのは非常に難しいと思われます。しかし、「ゲームが好きだ」「配信者として有名になりたい」という意欲があれば、ゲームだけで生活していくのも不可能ではありません。
ゲーム配信者として有名になるためには、ある程度継続して投稿を続ける忍耐力が必要になりますし、収益化ができない最初のうちでもとにかく我慢してコンテンツを作り続けるしか生き残る道はありません。投稿を続けて1人でも多くの視聴者を獲得することしか、ゲーム配信者として生活する方法は無いのです。
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