藤井厳喜『太平洋戦争の大嘘』(ダイレクト出版)書評・口コミ・レビュー

送料550円のみで購入できるキャンペーンを実施中の『太平洋戦争の大嘘』(ダイレクト出版)という書籍があります。なぜ実質無料で購入できるのか、この本はどのような内容になっているのか、情報をまとめたので気になる方はご覧ください。

 

ダイレクト出版の書籍について

まず第一の前提なのですが、この本を販売しているダイレクト出版という出版社は、このように実質無料で購入できるキャンペーンを打ち込み、それに申し込んだ人に対して有料(しかも高額)の情報商材セミナーを仕掛けるというマーケティングを行なっている企業です。そしてもちろん、藤井厳喜著の『太平洋戦争の大嘘』に関しても同様のビジネスモデルで展開されています。

 

ダイレクト出版は元々、ビジネス・実用書の分野に関する本を販売することがほとんどでしたが、最近は政治・経済に関するやや過激な(歴史修正的な側面がある)表現のある本を販売するなどしています。先日、いわゆるネトウヨ層にウケの良い三橋貴明氏の著作がツイッターで広告を打ち込んでいるのを見て調べてみたところ、出版元はダイレクト出版の子会社である経営科学出版だったということもありました。

playbaseball.hatenablog.com

 

 

 

アフィリエイターによる口コミ・評判に要注意

もう1点注意しておきたいことは、ダイレクト出版は独自のアフィリエイトプログラムを設けており、その紹介報酬目当てで本に関する良い評判が書かれ、その結果消費者は良い口コミがついているから良い本だという誤解をしてしまう可能性があるという点です。

 

アフィリエイト自体は様々な商品・サービスで利用されており、このブログでもマネタイズのために利用しているのは事実ですが、「高額商材のバックエンドがある本を、高額のアフィリエイト報酬目的でオススメしている人がいる」という点で、やや不健全な口コミ・レビューが増えやすい状態になってしまっている点を考慮しなければなりません。

 

f:id:roko8and17:20190318071900p:plain

ダイレクト出版のアフィリエイター向けページを見てみると、送料550円のみで貰える本の成約に対して1件1000円ものアフィリエイト報酬が付いています。普通に考えれば、売れば売るほど出版社は損をする計算になります。しかし、ダイレクト出版はこうしたキャンペーンに釣られた「リスト」に対してマーケティングを仕掛け、最終的にそのうちの一部が高額の商材まで行き着けば広告費もペイできるわけで、このような情報商材さながらのビジネスモデルで経営を行なっていることがわかります。

 

『太平洋戦争の大嘘』を読んだ感想

さて、これらの前提を踏まえて私も『太平洋戦争の大嘘』を読んでみましたので、簡単に感想を書いておこうかなと思います。まずタイトルで「大嘘」と言われている割には、多少歴史の知識がある人にとっては当たり前の内容がほとんどでした。そして逆に、歴史の知識が一切無い人が読んでもさっぱりわからないままだと思います。釣りタイトルの割には大した内容になっていないなというのが個人的な見解です。

 

これもいわゆるネトウヨ層向けにマーケティングする目的で出版されているのだと思いますが、現代のネトウヨとかパヨクは、レッテル貼りばかりでことの本質、特に構造的な社会・政治体制の問題点には触れることがほとんどありません。その結果右翼は右翼御用達の人が集まって中韓批判・政権擁護をするだけ、左翼は左翼で反原発・反安倍を同一視して虚無なデモで騒ぐだけのクソみたいな言論ばかりになってしまっているんですよね。というか、言論とすら言えない状態です。

 

その縮図がこの本の描写にも少なからず描かれているわけで、そういう点では歴史に多少興味がある人にとっては面白い内容も含むとは思うのですが、タイトルの割には普通の内容が多いかなというのが個人的な感想でした。太平洋戦争(大東亜戦争)に関して未だに自虐史観的な見方をしている人にとってはやや過激な表現に思えるかもしれませんが、スタンス的にはこれでも中立寄りだとは思います。

 

興味がある人は読んでみてはいかがでしょうか。

『太平洋戦争の大嘘』を550円で読む

ちなみにこういう風に誘導するのがアフィリエイトってやつですw ご参考までに。

 

ご覧いただきありがとうございました😘

 

 

 

▼関連記事

playbaseball.hatenablog.com