ダイレクト出版は、ビジネスや政治経済などに関する実用書を出版しているのですが、アフィリエイトプログラムを提供して書籍の販促を行い、さらに購入者向けにリアルでのセミナーやオンライン講座を開催するというビジネスも展開しており、「怪しい会社なのでは無いか」と気になっている人も多いようなので、調査を行いました。
- ダイレクト出版について
- 子会社・関連企業について
- アフィリエイトプログラムについて
- 高額セミナー、オンライン講座、情報商材の口コミ・評判
- 無料オファーやセミナーにも要注意
- 解約・退会について
- 広告が「気持ち悪い」「怪しい」という評判について
- 出版社であり、情報商材・セミナー屋の側面もある
- ダイレクト出版でインターン・アルバイトをしていた知人の話
ダイレクト出版について
商号:ダイレクト出版株式会社
代表取締役:小川忠洋
本社所在地:大阪府大阪市中央区安土町2丁目3-13 大阪国際ビルディング13F
資本金:1,000万円
創業:2006年5月
電話番号:06-6268-0850
事業内容:教育事業、翻訳書籍出版、社会人向けビジネスコンテンツ販売、書籍出版、オンライン講座の販売、ビジネススクール等の運営など
従業員:グループ全体60人、単体44人
WEBサイト:ダイレクト出版株式会社
ダイレクト出版株式会社は2006年に設立され、代表は小川忠洋氏が務めています。
子会社・関連企業について
ダイレクト出版には子会社、関連企業が4社あります。
・株式会社経営科学出版(代表:谷口暢人)
・株式会社インベストメントカレッジ(代表:江崎孝彦)
・R&H Direct, Inc.(代表:Roice N. Krueger)
・株式会社ケネディ・コンサルティング(代表:小川忠洋)
上記4社のうち、株式会社経営科学出版については先日アフィリエイトプログラムや広告について調査して記事にしています。また、インベストメントカレッジは維新流トレード術というFXの商材・セミナーを展開している企業で、この企業についても以前記事を書いています。
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アフィリエイトプログラムについて
ダイレクト出版はアフィリエイトプログラムを提供しており、下記リンクにて登録してからログインすることで、アフィリエイトプログラムの詳細や報酬の確認を行うことができます。
脳科学マーケティング100の心理技術―顧客の購買欲求を生み出す脳と心の科学
- 作者: ロジャー・ドゥーリー
- 出版社/メーカー: ダイレクト出版
- 発売日: 2013/11
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログを見る
ダイレクト出版のアフィリエイトプログラムは、書籍1冊の紹介あたりの報酬が非常に高額に設定されているため、アフィリエイターからの人気も高くなっています。
例えば、上記のロジャードゥーリー著の『脳科学マーケティング100の心理技術』という本では、販売価格1980円に対して、なんと3000円(アフィリエイターのランクによっては3500円)の高額なアフィリエイト報酬が設定されています。単純に考えて、ダイレクト出版側は、この本を売れば売るほど損をする仕組みになってしまっているのです。
さらに、ダイレクト出版は送料数百円だけの負担で書籍を手に入れられるキャンペーンを行なっていることもあるのですが、そうしたキャンペーンでも1件1000円以上といった高額なアフィエリエイト報酬が設定されているケースが多いです。
「売れば報酬が手に入って終わり」というアフィリエイターにとっては都合の良い話ではあるのですが、書籍の購入者に対してダイレクト出版は高額なセミナーや情報商材のようなオンライン講座などのオファーを行なっており、「出版社の仮面を被った高額情報商材屋」とも言えるビジネスをしているのがダイレクト出版という企業です。
高額セミナー、オンライン講座、情報商材の口コミ・評判
ダイレクト出版のマーケティング。素晴らしいですね。
— Wordpress講師:石川竜清 (@BigiRyusei) August 12, 2016
昨日もダイレクト出版から本を買ったのですが、
その後のオファーが極めて天才的でした。
それは動画を組込んだマーケティングだったのですが、
思わずすぐに高額商品を購入するところでした。
勉強になります。
この著者はよーわかりませんが、本を安く売り、高額なセミナーに集客するのが、ダイレクト出版のやり方のようです。まあ、役立つ本もあるみたいですよ。セミナーなんかにはいきませんが(笑)
— writerym(Black) (@writer_ym) September 12, 2017
君さ、これ買ったらダイレクト出版から高額教材のオファーがガンガン届くって知ってる?ここにコメントしてる人たち全員カモられるよ。
— ハットリシンヤ (@FACTDEAL) December 4, 2017
自分のフォロワーがどうなっていくかも知らずにこういうアホなアフィリエイトしてるのって、悪気なく覚せい剤ばらまいてるみたいで見てて痛々しいぞ。
ツイッターなどのSNSでもダイレクト出版からの高額セミナーや商材についてのオファーに関する口コミ・評判を見つけることができます。しかし、ネット上にはアフィリエイターによるダイレクト出版について肯定的な意見が非常に多くあるため、バックエンドとなっているセミナー・商材の中身については触れられていないケースも多いです。
寺本隆裕ダイレクト出版。皆さま気を付けて下さい。この会社自分らの商品を動画で見せそのままアンケート欄に行き個人情報を取得し、高額商品8万円相当を代引で送り付けると言う商法をとる会社です私は動画を見ただけなのに佐川急便から連絡がありビックリしました。ダイレクト出版気を付けてください
— richman (@nyanzmate) September 13, 2016
また、現在もそのような手法が取られているかはわかりませんが、2016年に注文していない高額商材がダイレクト出版から代引きで送られてきたという口コミもあります。書籍の販売自体は赤字で行なっている分、こうした商材・セミナーで儲けを出しているというビジネスモデルですが、アフィリエイター側もしつこい電話やDM(メルマガ)による営業・勧誘があるという点は周知した上で紹介などを行うべきだと思います。
広告が上手い会社から技を盗む為にどうするか。
— おおき/SEOコンサル (@ossan_mini) February 20, 2019
例えば自分は広告の上手い会社のサイトを定期的に訪問してる。
そしてリタゲで追いかけて貰う。笑
その一つがダイレクト出版。
画像の広告のペルソナは、独立直前&家族がいる男性。
ピンポンイントで彼の不安を言い当ててる。コールドリーディング。 pic.twitter.com/Rbh62Qgmdv
ダイレクト出版の興味深いところは、消費者にとっては「怪しい」「しつこい」「迷惑」などという印象がある一方で、バックエンドとなる商材のコンバージョンまでのプロセスについては同業者からも一定の評価があるところです。
高額商材も使う人次第では値段以上に有益なものになる可能性はあるでしょうし、マーケティングが上手い分商材を使いこなせない人にまでリーチしてしまった結果、反対に「騙された」「詐欺だ」と言う人も出てきているような印象を受けました。
無料オファーやセミナーにも要注意
ダイレクト出版は有料のセミナーや商材だけでなく、無料のセミナーやオファーを仕掛けていることもあります。しかし、それも最終的には高額商品の販促を行うための誘導になっていますので、利用する場合はしっかり考えた上で、参加した後に高額オファーがあるという点も押さえた上で利用するべきだと言えるでしょう。
ダイレクト出版のセミナーや商材が詐欺・詐欺まがいの中身の無いものだとは言い切れませんし、利用する人によっては非常に有益な内容も含まれるとは思います。しかし、10万円以上するような高額な商品のマーケティングが行われているのは事実であり、ダイレクト出版はこうした高額商材のオファーを行うプロの企業ですので、上手いこと乗せられて買ってしまい、後悔してしまう可能性も決して低くはありません。
昨日と今日はダイレクト出版のセミナーに出席しました。セールスライティングの勉強会です。
— DRMパートナー 松竹佑京 (@nemi098) May 14, 2017
ものスゴイ濃い内容でとても勉強になりました。いろんな社長さん、そしてライターさんとも出会ってとても刺激をもらいました。
また、このようにダイレクト出版のセミナーについて肯定的な意見がネット上にあることはあるのですが、前述の通り多くはアフィリエイターによる販促・アフィ報酬狙いのものになっている=「報酬目的で良い口コミを書いている」という点も注意しておかなければなりません。
ダイレクト出版から販売されている書籍は、ビジネス、投資・資産運用、自己啓発、心理学などの分野に関連するものが多く、広告もビジネスマンや経営者などをターゲットに出稿されています。「ためになりそうだし、無料だからとりあえず注文してみるか」というスタンスで利用してしまう人も多いと思いますが、タダより高いものは無いのです。
解約・退会について
無料オファーや本の割引キャンペーンに応募すると、ダイレクト出版から定期的にDMや郵便物、あるいは勧誘の電話が来るようになります。
これらはダイレクト出版の会員ページにログインした後、マイページから解約の作業を行うことによって止まりますので、鬱陶しいと感じた人は自分で対応するようにしましょう。
広告が「気持ち悪い」「怪しい」という評判について
以前、「ダイレクト出版の広告が気持ち悪い、怪しい」という理由で物議を醸したことがあったようです。
ダイレクト出版の広告本当にウザい。前は情報商材を売ってた会社。 pic.twitter.com/uZLohNFNbv
— あきばっくす (@akibax) March 11, 2018
ほんと、Yahoo!とか新聞社の中の人に届いて欲しいわ。気持ち悪すぎる。情報商材、高額セミナーのダイレクト出版のモラルのない広告はメディアは拒否するべきだと思う https://t.co/2rfg3JwvZu @Isseki3さんから pic.twitter.com/Bo2crKpqhr
— Isseki Nagae/永江一石 (@Isseki3) October 23, 2017
もちろん広告はビジネスの戦略のうちですし、サムネイルに使う画像なども効果測定を行なった上でクリック率が高まったから利用されていたのでしょう。しかし、見る人によっては不快な思いをしており、それに対する批判もあったということは事実です。
そしてその広告が最終的に高額の商材に行き着くという点で否定的な意見が多くあったようです。企業の個別のビジネス戦略ですので一概に批判はできませんが、広告やアフィリエイトで紹介する書籍の最終地点が高額商材だという点は良く思わない人も多いようです。
また、ダイレクト出版や子会社の経営科学出版が扱う書籍(商材)は、歴史修正主義的なコントラバーシャルな内容について偏った内容になっているものも多くあります。俗に言うネトウヨ受けの良いコンテンツですが、多方面からの検証が必要な分野について断定的な表現が含まれているケースもあるので、内容を鵜呑みにするのは注意です(これは他の書籍や情報全般に言えることですが)。
出版社であり、情報商材・セミナー屋の側面もある
ダイレクト出版のビジネスモデルについて調査した上での総括ですが、この会社は「出版」という名前が付いているものの、実態は情報商材やセミナーで儲けている企業であることは間違いありません。
しかし、それ自体は同社のビジネスモデルであり経営戦略なので、特に問題があるとは思えません。
消費者は、ダイレクト出版の本や書籍に興味があるならば買えば良いのですが、その後にセミナーや商材(しかも高額)の営業があるという点は頭に入れておき、そういうビジネスが儲かる(会社が成り立っている)という点は覚えておくと良いかもしれません。
FacebookやTwitterなどのSNSでも最近同社の広告を目にすることが多くなりましたが、特にダイレクトメールなどで商材を買ってもらうまでのコピーライティングには定評がありますので、広告運用や無料オファーの部分からビジネスマンが無料で学べることも多いと思います。
ダイレクト出版でインターン・アルバイトをしていた知人の話
私の大学の同級生に、かつてダイレクト出版でインターン・アルバイトとして勤務していた人がいるのですが、その方から「ダイレクト出版の営業に関する業務はとても勉強になった」という話は聞きました。
特にマーケティングには定評のある会社ですので、コピーライティング(セールスライティング)やステップメールを作るノウハウについては学べる点も多かったとのこと。これはネットでも言われている通りですね。
同社は関連企業のビジネスも独特ですので、引き続きウォッチしていく予定です。
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