米株:PG&Eが破産法申請で株価急落?山火事の損失で火だるま状態

カリフォルニアの電力を担うPG&E社が破産法適用or天然ガス事業の売却をする可能性


カリフォルニア州のPG&E(カルフォルニア ガス アンド エレクトロニック)社が破産法を申請するのではないかというニュースを受け、同社の株価が時間外取引で大きく下落しました。カリフォルニア州では2017年10月、2018年11月と2年連続で大規模な山火事が発生しており、直近2年の山火事に関しては、PG&E社の高圧送電線から発生した火花が周囲の木々に燃え広がったという調査報告があります。


2017年10月の山火事を受けて、カリフォルニア州議会では同社の負債を軽減させるために電気料金の値上げを行うことを許可する法案が可決されていましたが、2018年にも大規模な山火事が発生してしまい、同社は資金難のため破産あるいは天然ガス事業を売却するという措置を検討しているというニュースが入ってきた結果、株価が大きく下落しました。


 

カリフォルニアにおける2年連続の大規模な山火事、原因は送電線の老朽化

2年連続の山火事で人的、物的な被害はかなり多く出ており、PG&E社に対して損害賠償を求める訴訟も数多く起こっています。そもそもの山火事の原因となってしまった老朽化した送電線の修理・買い替えや、訴訟に関連した損害賠償金の支払いなどを行うために上記の値上げを認める法律も認められていたのですが、昨年11月の山火事はかなり大規模な被害を及ぼしてしまい、このまま事業を継続するのは難しいという判断が下されてしまいました。


今後同社が報道の通りに破産、もしくは天然ガス事業の売却を行うのか、あるいは事業継続のために政府からの追加の救済措置など何らかの動きがあるのか、カリフォルニアという米国最大規模の州における公共事業に関する問題であり、カリフォルニア州民にとっては自分たちの電気代に直結する話であるため注目度は引き続き高そうです。

▼関連記事
playbaseball.hatenablog.com