フォロワー150万人越えのバーチャルインスタグラマーLil Miquela(リル・ミケーラ)

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インスタグラムで人気を獲得しているインフルエンサーの1人に、19歳のバーチャルクリエイターの女性がいます。彼女の名前はLil Miquela(写真)で、150万人以上のフォロワーを抱えています。

*~ MIQUELA ~* (@lilmiquela) • Instagram photos and videos

 

彼女は、ビーチでシャーベットを食べたり、美術館で作品鑑賞をしたり、他のバーチャルモデルと遊んでいる様子の写真をアップロードしています。Lil Miquelaは、モーショングラフィック技術を使って作られているバーチャルインスタグラマーで、ロボットやAIではありません。

 

しかし、彼女がバーチャルインスタグラマーとして成功したことに感化されて、大手のベンチャーキャピタルがバーチャルクリエイターやAIの市場に資金を投じるようになりました。Betaworksというベンチャーキャピタル関係者の話によると、未来のバーチャルクリエイターはAIで制御されたものになるだろうとのことです。

 

Betaworksは“synthetic media”というコンピューターで作ったイメージとAIの能力を活用する技術の開発に注力しています。同社は、AI技術を使ってバーチャルインフルエンサーを開発する10個のプロジェクトに合計20万ドルの出資を行うことを計画しています。Lil Miquelaは実在しない人物ですが、実際にインフルエンサーとしてお金を稼ぎ出しており、彼女が成功すればバーチャルクリエイター市場への投資もより積極的になっていきそうです。

 

日本ではバーチャルユーチュバーのキズナアイが非常に人気ですが、キズナアイのプロジェクトは始まった直後から大きな赤字を抱えており、最近になってやっと赤字は解消されつつあるようです。現在進行形の最先端技術を用いて作られるのが「バーチャルクリエイター」となると、技術の開発以外にもマーケティングを含めてマネタイズの面で苦労することが多いかもしれません。

 

それでも、Lil Miquelaやキズナアイなど世界のバーチャルクリエイターがさらに広く一般に受け入れられて影響力を持つようになれば、このAI市場への投資が活発になり、目まぐるしい技術発展を遂げる可能性が出てくるのではないでしょうか。「インフルエンサー」という言葉の概念は今後根本から大きく変化する可能性もありそうです。