クラウドファンディングで100万ドルを調達した企業が倒産

「AI搭載の目覚まし時計」で約1億円の調達

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フランスのHoliというベンチャー企業は、AIを搭載した目覚まし時計"The Bonjour"(上記画像)を製造するとして100万ドルの資金調達をクラウドファンディングで行いましたが、出資者にリターンとしての目覚まし時計を発送し終える前に破産することになりました。7,000個の目覚まし時計が出荷される予定でしたが、実際にクラウドファンディング出資者の手元に届いたのは1,000個だけでした。

 

大手クラウドファンディング仲介サイトで資金調達

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Holi社は、KickstarterとIndiegogoという2つの大手クラウドファンディングサイトを両方とも使用して2016年に資金調達を行いました。同社が手がけるとした目覚まし時計は、天気予報を表示させたり、自身のカレンダーと同期したり、音楽をかけたりなどの機能が備わったものでしたが、プロジェクトは失敗に終わりました。

 

支援者の反応

Women typing on the notebook

支援者はHoli社に対して資産の売却を行なって出資金の補填を行うよう求めていますが、債務整理と従業員への給与の支払いで出資者が債権回収をするのは難しいと見られています。また、Facebookでグループを作り、Holi社に開発していたプロジェクトのソースを公開するように求めたり、同社の目覚まし時計The Bonjourを受け取れた一部の人はリバースエンジニアリングしてその技術を自分で使って時計を作ろうという動きもあるようです。

 

クラウドファンディングは近年注目を集めている資金調達の手法ですが、1億円規模の大型なプロジェクトが破産というのはインパクトが大きく、今後の出資者の心理にもネガティブにはたらきそうですね。

 

日本でも、FUNDINNOでのクラウドファンディングで3000万円以上の資金調達を行ったブレスサービスが倒産してしまいました。プラットフォーム側の審査を含めて投資前に「事業計画は実現可能で、収益モデルは持続可能なのか」という点をきちんと考察する必要があります。

 

参考:The Bonjour raised nearly $1 million on crowdfunding and went bankrupt - The Verge