FXやバイナリーオプションの「勝率」「月利」には要注意

FXの自動売買ツール(EA)やバイナリーオプションのレクチャーなど、為替関係での資産運用・副業に興味がある人はまだまだ多いようです。商材やツール、有料グループのレクチャーを宣伝する時にはよく「勝率」や「月利○パーセント」と言った利益率の謳い文句が掲げられるのですが、実はこれらの数字を鵜呑みにすると危険であるケースも多くあります。

 

ナンピンマーチンゲール法を用いた取引に要注意

有料ツールや商材では、成績をよく見せるためにナンピンマーチンゲール法といった「掛け金を大きくする」種類の手法で損切りの回数を減らし、「最後に相場が反発すれば結果的にプラスで終わる」というギャンブル性を高める取引をしているものも少なくありません。

 

これらの手法は使い方を間違えなければ効果的に利益を上げられるものですが、ナンピンやマーチンを前提で取引してしまうと、含み損となっている損失の確定を遅らせているだけで、相場が反発しなかった時に一気に資産を失ってしまうというデメリットがあります。

 

「月利」に踊らされないように

月利20パーセントを安定して叩き出せると聞けば誰でも興味が湧くと思いますが、その成績をどれほどの損失の範囲で出せるかというのが月利よりももっと重要です。FXや投資の世界ではこれを「ドローダウン」と言うのですが、この数値が大きくなりすぎないことが安定して利益を伸ばすためには重要です。

 

EAなどの自動売買ツールの話を聞いた時は、もしバックテストやフォワードテストのデータが公開されているのならば、「最大ドローダウン」の値を確認し、しっかりリスク管理ができているシステムなのかどうかを確認した方が良いでしょう。もしこれらの値を非公開にして要求しても教えてくれないようなものであれば、利用は控えるべきです。

 

 

 

バイナリーオプションの配信は特にマーチンの多用に注意

バイナリーオプションのレクチャーを宣伝する時は「勝率90パーセント!」などと言った高い勝率で宣伝されることが多いのですが、グループや配信者によってはマーチンをして掛け金を倍々に増やしていき、最終的に勝てばそれは勝ちとカウントするようなところもあります。

 

例えば、

ドル円HIGH→1回目の取引で勝ち

ドル円LOW→1回目の取引で勝ち

③ユーロドルLOW→2回目の取引で勝ち(マーチン1回)

ドル円LOW→3回目の取引で勝ち(マーチン2回)

④ユーロドルLOW→4回目の取引で負けて終わり(マーチン3回)

このような配信が4勝1敗とカウントされて「勝率8割」と謳われているケースもあるのです。この場合、最初の掛け金を1000円、ペイアウトを仮に2倍とすると、6千円のマイナスになってしまいます。

 

マーチンゲール法で追いかけ続ければ確率論的には連敗する可能性は限りなく低くなりますが、それを前提で組まれているロジックを信用しすぎてしまうと大きいトレンドが継続的に出た時に負けが続いて一気に損失が大きくなってしまい、運営の謳う「勝率」が高くてもマイナスで終わってしまうというケースがある点には十分注意しましょう。

 

 

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