「Bittrexのコインが出来る」という話題と共に「Zodiac(ゾディアック)」という名前のICOの情報が広まっています。私が12月初めごろに資料を入手した時は関係者向けに作られた資料しか出回っておらず、あまり話題にするべきではないと思ったのですが、最近一般向けにも資料が出回っているため、このICOについての情報を少し共有したいと思います。
ゾディアックはBittrexのコイン?
数ある仮想通貨の中には、「取引所が発行しているコイン・トークン」が存在します。例えば、Binance(バイナンス)が発行しているBNBというトークンは、取引の際に発生する手数料が割引される用途があったり、Kucoin(クーコイン)という取引所は、営業利益をホルダーに還元するKCSというトークンを発行しています。
ゾディアックに関しては「ビットレックスが発行するコインだ」という情報が出回っているのですが、私がチェックした資料を見る限りは、「小売市場のための仮想通貨取引所」という表記があり、ビットレックスは「技術提供」を行うパートナー企業として紹介されています。
ビットレックスの他にはInvest.comとCoinTreeの名前もパートナー企業の欄にあり、情報を整理するとこれらの企業・取引所が協力して「新しい仮想通貨取引所が設立される」ということになり、そのための資金調達をICOで行うということだと推測されます。
また、ゾディアックにはADAで知られるカルダノが関係しているといった声もあり、私も関係者から色々と話は聞くのですが、資料には特に記載がなかったため明言するのは避けます。
総発行枚数10億枚、3300万ドルを調達
すでに関係者に近い人間などの間でICOのための資金調達が行われているゾディアックのトークンセールですが、ICOを通じて3300万ドルを調達し、トークンはイーサリアムをERC20ベースで計10億枚発行することが明記されています。
また、発行されたトークンは買い付けが行われ、市場に流通するのは常に5000万トークンとなるように自社株買いのような仕組みを取り入れて流通量もコントロールされるようです。
私が知り得るゾディアックの情報はこれぐらいです。関係者を中心にプレセール前に販売受付(プレプレ)がすでに完了しているということですが、3月ごろにクラウドセールで残りの金額の調達を目標としていると聞いています(クラウドセールは無いようです)続報がありましたらこちらの記事も更新しようと思います。
プラットフォーム名はInvest.com(インベストドットコム)に変更
2018年7月追記
元々2018年5月ごろのオープンを目標にしていたゾディアック取引所ですが、パートナー企業であるInvest.comの名称をそのまま利用して、2018年10月ごろにまずはヨーロッパ向けにサービスの提供を開始する方針に切り替えたそうです。Bittrexがアメリカの規制で取引所の準備、対応に追われている点などが原因だそうですが、公式発表ではないので詳細はわかりません。
しかし、ゾディアック取引所のためにICOを行ったZDCトークンについては、Invest.comで当初の予定通り利用できるトークンとして付与することを目指しているというのが関係筋の話です。どこまで信憑性があるかはわかりませんが、聞いた限りの情報をこちらでもご紹介しておきます。
Bittrex and Invest.com Partner on New Crypto Trading Platform - CoinDesk
こんなニュースもありました。下記和訳。
アメリカを拠点とする暗号化交換プラットフォームBittrexとロンドンに本社を置くフィンテックの第一人者であるinvest.comは、新しくEU中心の暗号取引プラットフォームをリリースする予定です。
プレスリリースによると、木曜日に発表されたこの2社によるコラボレーションは、暗号保護の投資家に、安全かつセキュアな環境での暗号通貨を扱う究極のプラットフォームを提供することを目指しているとのこと。
両社はBittrexの取引所技術とinvest.comのポートフォリオ管理経験を活用して、新しいプラットフォームを開発すると述べている。
Bittrex CEOのBill Shiharaは声明の中で、同社は「世界で最も革新的なブロックチェーンプロジェクトへの顧客アクセスを増やし、この革新的技術の採用を促進することを望んでいる」と述べた。
Shihara氏は、取引所プラットフォームの設立は、新しいサービスと戦略的パートナーシップを通して、世界的にすぐに拡大する予定であるため、パートナーシップの一部に過ぎないと付け加えた。
このプラットフォームは、当初EUのみで顧客にサービスを提供するが、今後は他の地域や国にサービスを提供する予定でもある。
invest.comの広報担当者、Itai Avneriは次のように述べています。
私たちの目標は、EUで最も評判の良いプラットフォームとなり、後には世界中の多くの国々で評価されることです。