【FX・投資】「損切りは証拠金の2パーセント以内に留めろ😤」その理由とは?

FXや株などの世界では「損切りは証拠金(総資産)額の2パーセント以内に納めるべきだ」という格言のようなものがあります。この記事では、なぜそのように言われているのか、そしてそれは本当なのかを考えていきます。

 

 

投資では大負けしないことが一番重要

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個人的に「損切りを2パーセント以内に」というのは、あくまでも「大負けしないことが一番大事」という意味を凝縮した格言だと思っています。また、FXや株では損切りできずに負けてしまう人が大勢います。自分が取ったポジションが逆行した時、どこで損切りをするのかというリスク部分を怠ると、コツコツ勝っていてもドカンと負ける、いわゆる「コツコツドカン」で証拠金を一気に失って退場してしまう可能性があります

 

では、私が一番良いと思っている損切りラインの決め方ですが、それは勝率とリスクリワード比を元に算出します。しかしそれ以前に投資初心者の場合は、自分のトレードの勝率とリスクリワード比と言われても何がなんだかわからないと思います。そういった人は「2パーセントマイナスになったら損切りをする」というようなルールを適用してトレードをした方が良いでしょう。

 

勝率とリスクリワード比(RR比)について

勝率はプラスになったトレードを総トレード数で割ることで求められるシンプルな数値です。リスクリワード比は、平均利益:[利益の合計÷プラスになったトレード回数]÷平均損失[損失の合計÷マイナスになったトレード回数]で求めることができます。この値が1より大きければ、リスクに対してのリターンが大きい、つまり損切りは早めで、利益はしっかり伸ばせているという判断ができます(ざっくりとした説明ですが)。反対に、0.5というような数字になると、例えば勝つときは平均で1万円の利益が出ているとすると、負けるときは平均2万円のマイナスになっているということがわかります。

 

大きな含み損を抱えないように心がける

このリスクリワード比の数値が大きければ良いトレードをしているように思えるのですが、実はそれが完全に正解というわけではありません。というのも、マイナスとなったトレードの損失は確定させたときは損切り幅が小さく見えても、そのレートになる前に大きな含み損を抱えているというケースもあるからです。

 

FXの自動売買ツール(EA)のバックテストなども、最大ドローダウン(最大利益からMAXどれくらいの損失が出たか)ではあまりリスクを取っていないように見えても、含み損ベースではかなりのマイナスを抱えたポジションを持ったままトレードしているものが少なからずあります

 

 

 

投資のリスク管理は結構複雑

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これらの点を踏まえた上で勝率とリスクリワード比から損切り幅を決めるとして、次にレバレッジの掛け方や扱う金融商品の値動きの特徴も考慮する必要が出てきてしまいます。最初に「勝率とリスクリワード比から損切りラインは決定すべき」と言っておきながら、実は投資における損切り幅を設定するためには、上述の要素全てを考慮する必要があるため、勝率とリスクリワード比だけで期待値を算出して損切りラインを決めても、それでリスク管理が万全とは言い切れないのです。

 

そこで「損切り」についてもう一度改めて考えてみましょう。「損切り」が重要な理由とは、「出してしまった損失+今後出してしまう可能性のある損失を計算に入れた上で、今後も利益を生み出すトレードをするため」です。

 

常に万が一に備える

一回で証拠金が半分になるようなリスクを取るギャンブルトレードをすると、それが簡単に破綻してしまうことは目に見えています。しかし、いくら勝率の高いロジックを用いてトレードしていても、連敗してしまった時にそれを取り返すのが難しくなる損失を出してしまう資金管理だと、退場するリスクが高いです。そして、「それまでの相場分析が一切効かなくなる相場」が訪れる確率は決して低くありません。

 

「予想だにしない値動きが続いても生き残る」トレードで勝ち続けるためには、万が一の際に備えた準備が必要です。そしてここまでの説明の通り、レバレッジや投資対象によって証拠金の増減の幅も変わります。そうなってくると、損切りは総資産の2パーセントで」という格言が、「無理の無いトレードを継続するため」には現実的な数値であるように見えてくるのでは無いでしょうか。

 

「2パーセント」を守れば投資初心者でも機械的損切りできる

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もちろんその2パーセントもレバレッジや投資対象によって発生しうる頻度が変わってくるのですが、「2パーセントで損切り」というルールを守りさえすれば、投資初心者がフルレバレッジでポジションを持ったとしても、自分のポジションの大きさに対して2パーセントがどれくらいの値動きで発生するのか学ぶことができますし、少なくとも一瞬で資金を溶かして退場してしまうようなことはありません。

 

このように「ある程度の条件内でなら誰にでも適用できる安全なルール」として、損切りは2パーセントというルールはかなり有効だと言えるのでは無いでしょうか。

 

FX損切りシミュレーション

「証拠金の2パーセントの含み損(上限)で損切りする」というルールでトレードをしたい人のために、損切りラインの設定の仕方を例示します。

 

条件(例)
通貨ペア:米ドル/日本円(USD/JPY)
レート:1USD=110.000JPY
証拠金額:20万円

 

20万円でドル円をトレードしていると想定します。証拠金の2パーセントは4000円ですので、損切りは4000円以内で行うことにします。日本国内の業者を使って最大レバレッジは25倍だと想定すると、500万円分のポジションを持つと維持率が100%になります。1ドル110円のときは4万5千通貨ほど(MT4だと0.45ロット)のポジションを最大で持てる計算です。

 

そして、次に自分のトレードの「平均損切りpips数」を算出します。このシミュレーションでは、平均損切りpips数が20pipsだと想定します。そして、平均損切りpips数と証拠金額の2%を照らし合わせることで、どれぐらいの大きさまでのポジションなら損切りを2%以内に留められるのかを算出します。

 

ドル円の場合は20pips(20銭)の値動きで4000円の損益が出るのは0.2ロット(2万通貨)となりますので、ポジションは0.2LOT以内で持てば良いとわかります。したがって、このやり方で1ドル110.000からロングのポジションを取った場合、109.800のところが損切りラインになります。

 

ただし、あくまでも2%を「最大限に許容できる範囲」と設定した場合の話ですので、リスクを下げたいのであればもう少しロットを落とすのが良いでしょう。

 

 

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