バイナンスの給料BNB払いの戦略について

「バイナンスの従業員の90パーセントは、自身の給料をBNBで受け取っている」というニュースがツイッターで話題になっています。

 

このニュースのソースは、2008年に世界で最も影響力のある人物の一人としてTIME誌にも取り上げられたことのあるMicharl Arrington氏によるこちらのツイート。「興味深いことに、バイナンスCEOのジャオ(CZ)が『バイナンスの従業員の90パーセントは給料をBNBで受け取っているんだよ』と話していたことである。彼らは賢い」

 

このツイートはバイナンスCEOのジャオ氏自身もリツイートしています。この件に関しての詳細はジャオ氏あるいはバイナンスから公式には明らかにされていませんが、現在進行形で事業の拡大・成長を図っているバイナンスにとって、自社発行のトークンであるBNBを給料(の一部)として受け取ることには株式会社におけるストックオプションと同様の効果があると考えられます。

 

 

 

世界最大の仮想通貨取引所の一つであるバイナンスにとって、顧客保護のためのセキュリティ維持、そしてそのためのレベルの高い従業員の継続雇用は会社の存続と繁栄には必要不可欠です。ブロックチェーン分野はかなりの技術者不足に陥っているようですし、もしかすると一時的にバイナンスよりも高待遇を提示してのヘッドハンティングなどもあるかもしれません。

 

しかしストックオプションにも似た「給与を自社トークンであるBNBで受け取る」というオプションを従業員に選択してもらうことにより、バイナンスという会社の発展が従業員の利益にダイレクトに繋がる状況を生み出し、短期的な報酬よりも中長期で見た会社の成長にコミットしてもらいやすく、また関係者・従業員によるハッキングや資金持ち出しといった不正行為を抑止する効果もあります。

 

こうしたオプションが多くの従業員に選択されているという状況は、バイナンスという取引所が他の多くの競合に勝るサービス展開を今後も続けていくだろうという見方ができる、一つの客観的な指標であるように思えます。

 

 

▼参考記事

jp.cointelegraph.com