2018年になってから、金融庁の規制の影響で日本人向けに営業をやめた海外の仮想通貨取引所は少なくありません。最大手であったBinance(バイナンス)が警告を受けたり、香港を拠点にしていたKuCoin(クーコイン)やイギリスのHitBTC(ヒットビーティーシー)といった取引所が日本人(日本居住者)向けに営業を取りやめ、日本人は利用できないようになったという件は大きなニュースにもなりました。
私自身、クーコインに資産を置き忘れていたのを先日思い出したのですが、サポートに連絡してもbusy状態で返信されないという状況が続いており、出金できない状況が続いていました。
というのも、私は元々クーコインではKYCと呼ばれる本人確認書類の提出を行なっておらず、その中で日本居住者向けの営業を取りやめ、気付いた時には日本居住者のKYCも受け付けないという状況になっており、
KYCをしないと出金はできない→そもそも日本居住者のKYCを受け付けていない→KYCができないから出金もできない
というジレンマが発生してしまっていたのです。
しかし先日再びクーコインのサポートに連絡してみると驚くべき回答が来ました。以下チャットサポートとのやりとりです。
▼私
サポートチームへ
私は日本に住んでおり、クーコインは今後日本居住者向けに営業をせず、KYCのリクエストも受け付けないということは知っています。私はクーコインに残高があるのですが、出金するにはどうしたらいいのでしょうか?
▼ロジャー(サポートチームスタッフ)
言語の設定を変えれば引き続きクーコインを使うことができますよ。
この時点で「ん?!」それだけで使えちゃうの? とびっくりしたのですが、日本居住者向けに営業をやめたというのはどういうことなのか、言語設定を変えただけで使えるようになるという理由もわからなかったので、もう少しやりとりを続けました。
▼私
私がクーコインにKYCのためにパスポートを提出すれば、引き続きサービスを利用できるということでしょうか?
▼ロジャー
そのまま少々お待ちください。確認します。
はい、あなたはパスポートを提出することができます。
▼私
つまり、私がKYCのためにパスポートを提出すれば、クーコインはKYCの認証を受け入れ、残高の出金もできるし、クーコインで引き続き取引所のサービスを利用できるということですよね?
▼ロジャー
はい、その通りです。
上記がサポートとのやりとりでした。つまりクーコイン公式の日本居住者向けの営業を取りやめるというアナウンスは金融庁から警告があったからか、自主規制だったのか、本当の理由はわかりませんが、これはただのブラフというかパフォーマンスで、言語設定を変えればまだ日本人はクーコインを使えるし、今からKYCをすれば取引所のサービスを利用することも可能だということになります。
果たしてこれが許されるのかどうかと言えばグレーゾーンですが、入出金および取引は上記のようにKYCをすれば可能だし、そのKYCも実はまだやめていないというのが真実のようです。
まぁもう海外取引所でアルトコインをいじるつもりも私はないので、ほんの数万円程度でしたが残った残高は出金しておきました。