無意味なアフィリエイト系ランキング記事に汚染される検索結果

最近のウェブコンテンツのトレンドとして「ランキング形式の記事」が非常に目立つようになってきています.

『効果抜群の化粧品ランキングTOP10』

『絶対に効果の出るダイエット食品ランキング20選』

みなさんもこうしたタイトルのコンテンツを目にしたことがあるでしょう.

 

こうした記事は,SEO対策を行う上でサジェストワードなどをチェックし,その際に「ランキング」というサジェストがある場合に作られるケースが多いです.私も以前,以下のエントリーにてサジェストワードにこうしたものがある場合はタイトルに組み込むべきだと取り上げたことがあります. 

playbaseball.hatenablog.com

 

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このトレンドとなっている「ランキング形式の記事」ですが,その内容がどこまで精査されているのか,つまりそのランキングは何に基づいて決定されているのか,極めて不明瞭な記事も多いのが現状です.単にAmazonや楽天の売れ筋から人気商品を紹介している場合ならまだしも,そのランキング記事がサイト運営者の利益のみを重視し,完全に独断と偏見で構成されているにも関わらず,それがわからないようになっている場合も非常に多いのです.

 

特にアフィリエイト市場が大きな化粧品市場・ダイエット市場ではこの傾向が強く見られるため,WEB上に「信頼できるランキング」が存在しないケースも珍しくありません.また,大手口コミサイトである「@コスメ」のランキングも,特定の商品に対する口コミ数や評価によって順位付けされるため,結果的に販売元のステマが疑われるようなケースが散見されるという場合も.

 

さらにそのステマまがいの行為によってランキング上位に表示された商品は,他のアフィリエイトサイトにおいて「@コスメでもランキング1位を獲得!」といった文言とともに紹介され,それを見た消費者が商品を購入するというサイクルが生まれます.

 

もちろん全く効果の無い商品であれば,ステマの勢いも追い付かずに悪い口コミが目立つようになるのですが,ランキング記事で「1位」として紹介されている理由はなぜなのか,その詳しい部分はぼかされている場合が非常に多いことに驚かされます.

 

つまり,他の競合製品に勝る部分がどんな点なのかは,詳しい検証などがなされることがなく,「口コミ」「人気」といった既に恣意的に操作されている可能性が高い要素のみで囲われているため,こうしたランキング記事の「存在意義」は,アフィリエイトサイト運営者や販売元にとっての利益になるという理由だけであり,決して消費者の購買活動の参考になるものではないというのが結論です.

 

こうした無意味なランキング記事がGoogleの検索結果を汚染するようになってしまっている以上,これからもこうしたランキング記事は量産され続けるでしょう.そしてその結果,今以上に消費者にとって無意味な検索結果(に表示されるコンテンツ)が多くなってしまう可能性が高いのです.